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空想の泉 ~ The Fountain of Daydream ~

日頃の生活のなかで起こる淫靡な出来事を題材にした官能小説が満載。

無料宿泊体験

富田弘樹は30歳の独身サラリーマン。地方から上京て8年。今は駅近くのアパートに住んでいる。

とある休日。弘樹が自宅近くの新築売出中のマンションの前を通りがかったところ、チラシを配っているスタッフから、半ば強引にチラシを渡された。
思わず受け取ったチラシには、大きな文字で「無料宿泊体験を実施中」と書いてある。
「少しお時間よろしいですか?」スタッフの女性に声をかけられた。
弘樹はこのような勧誘が苦手である。なんとなく断りにくいのだ。今回は最も苦手な若い女性だ。
「すこしだけ説明させていただいてよろしいですか?・・・・どうぞ、こちらへ。」
あいまいな態度をとる弘樹に対し、その女性スタッフはエントランスの自動ドアの前に立ち、弘樹を中へと促した。

弘樹はしかたなくマンションに入った。中にはテーブルとパイプ椅子が並んでいる。
女性スタッフは、弘樹を椅子に座らせると、自分は横に座り、パンフレットを開き説明を始めた。
「急にお声かけして申し訳ありません。・・わたくし、川上真央と申します。よろしくお願いします。・・・早速ですが、お客様はご自宅は持ち家ですか?」
「・・・いえ。・・・賃貸のアパートに住んでます。」
「そうですか。いま、当マンションでは、無料宿泊体験を実施しておりまして・・・」

説明を聞きながら、弘樹は真央の姿を改めて見た。
歳は25、6といったところか。・・・大きな目で丸顔。小柄で、スカートから覗く太ももが肉感的だ。そして、白いシャツの胸元は大きく張出し、ブラジャーのレース模様が透けている。・・・弘樹の好きなタイプの女性だ。

「・・・というわけで、モデルルームに一泊二日でご宿泊いただき、実際にに料理、入浴、就寝をしていただき、住み心地を体験していただけます。・・・モデルルームは2LDK、3LDK、4LDKとご準備しておりますが、お客様は、おひとりですので、2LDKですかね?」
「いやぁ・・・今のところ、マンション買う予定はないし・・・」
「そう、おっしゃらずに・・・無料ですから・・・ぜひ、体験だけ・・・お願いします。」
真央にそう言われて、弘樹は断り切れなくなった。
「・・・本当に体験だけですよ・・・しかたないなぁ。」
「ありがとうございます。では、こちらの申込書に記入をお願いします。」
「お名前は、富田弘樹さんですか。・・・改めまして、川上真央と申します。・・・・では、来週の土曜の15時にここ、マンションのエントランスまでお越しください。持ち物は翌日の着替え、パジャマ、下着くらいです。夕食の食材や調理器具はこちらで準備いたします。・・・ではよろしいでしょうか?」
「はい。じゃあ、土曜日に。」

丁寧にお辞儀する真央の胸元に目をやりながら、弘樹はマンションを後にした。

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